1.利用料1割負担の障害者自立支援法の本格実施により、障害が重いほど負担が大きくなり障害者の機能訓練が制約され、生存権が脅かされています。利用料減免制度を実施し障害者の生活を守る施策を求め質問します。

  いま、格差拡大社会とか、ワーキングプア(生活保護基準以下の稼働貧民)という言葉が今年の流行
語の一つに挙げられています。汗水流して働かなくても莫大な収入を得る仕組みを手にした経済的に豊かな階層と、その一方で、長時間働き頑張っても、生活困難から抜けだせない階層がどんどん増大する社会が、この言葉を広げています。
 しかも、こうした事態の背景には、財界・大企業中心の政治を進める自民・公明政府が、規制緩和の推進や、医療・介護・年金など社会保障制度の削減・改悪を次々に押付けているところに、深刻で重大な問題があります。
 この実態を端的に示しているのが、本年4月から施行された障害者自立支援法です。この法律は、障害者に支援費に1割の応益負担を押付け、サービスに当たる施設・職員には報酬費を大幅引下げしました。まさに弱いもの、障害者いじめの稀代の悪法といわなければなりません。   
  自民・公明党政府が、障害者支援費を大幅削減する狙いから導入したもので、障害が重ければ重いほど負担が増える仕組みですから、所得の乏しい障害者には重大な困難をもたらします。
  このため、障害者とその家族には利用費負担の大幅増、一方、福祉施設には報酬費の引下げが押付けられ、施設管理者と関係職員に重大な困難をもたらしており、まさに障害者自立・障害法≠ニいうべき法律です。
  この法律の施行とともに全国の市区町で独自の減免施策が次々に実施されいますが、これは、あまりにもひどい法律であることを裏付けています。 従って、こうした道理に合わない法律見直しを求める声が広がるのは当然で、臨時国会で柳澤厚生労働大臣が見直し′セ明をせざるを得なくなっています。
 障害者の自立を担う共同作業所の全国連合組織である「きょうされん」が行なった10月の全国調査によると、1840自治体のうち早くも411自治体が軽減策を実施していることが分かりました。(22.3%になります) 私は、こうした事態の中で、ぜひ菰野町でも早急に、対象となる町内障害者に利用料の減免制度を実施するよう求める立場から、以下の点について質問します。

1.町内障害者とその家族、障害者団体、福祉施設関係者の声・要望を聴取しているか。また、制度変更による障害者への影響をどのように受け止めているか。
2.新制度による町内障害者のサービス受給状況は。
3.三重県と県内市町の減免制度取り組み状況は、どうなっていますか。
4.菰野町の利用料減免制度の実施への取り組みを求めます。

服部忠行町長答弁 
  10月から全面施行されまし「障害者自立支援法」は、障害者福祉サービス体系を見直し、障害者の地域生活支援を前進させるため、「身体障害」、「知的障害」及び「精神障害」に係る福祉サービスを共通の制度の下で一元的に提供することとし、サービス支給の透明化、就労支援の強化等に併せて、サービス利用に対して定率負担を導入するといった内容になっております。
 しかしながら、公益負担の考え方による1割負担の導入は、障害者とその家族の生活を圧迫し、これまで利用できたサービスが利用できなくなったり、利用者負担の過重からサービスを受けられなくなるなど、法の理念である障害者の地域生活の推進は、逆に後退しているのではないかと懸念されております。そこで、峯岡議員から「障害者自立支援法」について4点の質問を頂いております。
 まず、1点目の「障害者等の声、要望を聴取しているか。また、影響をどのように受け止めているか」でございますが、毎年10月に福祉課と「菰野町心身障害者福祉会」との懇談会を実施しており、本年も10月31日に開催し、特に自立支援法関連の現状や将来についての意見・要望が数多く出されました。窓口等におけるご相談も含めて、それぞれの状況に応じ個別に、よりよい方法を見出すようご相談させて頂いたところでございます。また、町内では、制度変更により入所施設の退所または授産施設の通所利用回数を減らした人はいないと聞いておりますが、三重県が10月に実施した調査によりますと、県下で利用者負担を理由とした通所等の影響については71名と伺っております。また、日払い方式の導入による施設の減収が通所施設で11%減、入所施設で5%減となっております。
 つづいて2点目に「新制度による町内障害者のサ−ビスの受給状況」ですが、まず、現在の支給決定定数は、身体障害者の方が30名、知的障害者の方が12名、精神障害者の方が11名、児童の方が7名で合計60名であります。また、町の実施する地域生活支援事業の支給決定数は身体障害者の方が7名、知的障害者の方が18名、精神障害者の方は0、児童の方が13名で合計38名となっており、施設の新体系への移行猶期間が5年ありますことから、旧体系での「みなし」支給決定数は入所・通所あわせて、身体障害者の方が13名、知的障害者の方が34名で合計47名となっております。
 3点目の『三重県と県内市町の減免制度の取組みですが、10月から市町が行なう「地域活動支援センター事業」に対して、国の日所事業では利用人数等により、T型からV型が示されましたが単価、施設基準、人数等の制限が現状の施設運営では困難であるため、三重県単独事業としてW型を創設するとともに、市町に対して1/4の補助とするものであります。また、県下市町における減免施策につきましては、唯一、松坂市で市独自に低所得者層に対する月額上減額の2分の1の負担補助を決定しております。
 4点目の「菰野町の取組み」でございますが、現在国におきましては、「障害者自立支援法の円滑な運営のための改善策について」議論されており、その一つが「利用者負担の更なる軽減」であります。以上のようなことから、当町におきましても、当町にふさわしい軽減のあり方を制度化できるよう、前向きに取組んでいきたいと考えております。

再質問1、障害程度区分審査で菰野町では47人が認定されたと聞いています。法の施行前・後の利用料負担がどのように増えたか。確認したい。

諸岡高幸福祉課長答弁 
施設入所・通所者は、新法に移行する経過措置が5ヶ年間あり、現在旧法で動いているため、審査会に障害程度区分認定の申請がされていません。新法に移行して程度区分に認定された人の利用料負担の状況を一部紹介しますと、区分3認定者は13人で、その内新規認定者6人中2人は生活保護受給者でゼロすが、3人の負担額が8029円、9,610円などです。また、旧法でゼロ額6人が新法では1人がゼロですが、356円、5,226円、6,573円、6,890円、11,362円へ大幅増額です。 分4は8人で、8人の内5人が旧法からの継続、新規認定が3人です。その内最高16,041円負担が1人で、1万円以上負担が3人にあります。 区分6認定者は8人で、そのうち37,200円上限負担者2人、2万円以上負担者2人などで、ゼロから24,600円になった人があります。

再質問2、障害者や家族、福祉施設関係者からのどのような意見が出されているか。

諸岡高幸福祉課長答弁 
現在受けているサービスが引き続き受けられるかの不安。 また、利用料負担の軽減について、主に世帯分離ができるか等の相談が8件ありました。

再質問3、当町にふさわしい軽減のあり方を制度化できるよう、前向きに取組んでいきたいとの答弁をいただいているが、再度確認したい。

服部忠行町長答弁 次年度予算に反映できたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

2.次に、格差拡大社会の激化による低所得者拡大に歯止めをかける取り組みと、住民の生活と生存権を守るため生活保護制度を活用して、町民の安心と活力を育てるまちづくりの推進を求める立場から、質問します。

 
格差拡大社会については、先の質問でも触れました。生活保護法・制度(S25.5.4 法144号)は生活自立への足がかりとなる生活支援制度です。 格差社会などの荒波の中で経済的に行き詰まったときに、生活保護・支援が受けられるか否かは、文字通り生死を分けることにつながります。ところがこの生活保護制度の実態調査では、次のような深刻な問題が明らかになっています。
 第1は1995年前までは「生活保護を開始した理由」は「疾病によるもの」が4分の3を占めており、「働きによる収入減」などの経済的理由は8分の1程度でした。しかし、2000年以降から経済的理由が激増して、03年以降には3分の1になり、激変していることです。
  第2は、財界などの圧力で自民・公明政府が、生活保護費から老齢加算、母子加算廃止が強行されたことです。老齢加算は04年から段階的に廃止され、母子加算も05年から3年間で段階的に廃止しようとしています。国民の批判は当然のように広がっています。
 厚生労働省の廃止理由は、@母子も高齢者も被保護世帯と保護を受けていない世帯との支出の差異が認められない。A保護を受けていない世帯の所得が被保護世帯の所得を下回るという逆転現象が起きている・・・などとしています。

  これは、高齢者支援、母子・一人親世帯に対する支援を柱とする、現在の福祉法制の根幹を破壊する論理であることが容易に指摘できます。また、生活保護基準は高いのではなく、反対に一般的に低い年金や低賃金などによる所得水準の低さを固定化し、温存させていることが問題であります。政府はその改善に全力で取組むことこそを、問題とするべきです。 
 第3に問題なのは、今年3月厚生労働省は福祉事務所など関係機関に『生活保護行政を適正に運営するための手引き』を出し、『保護の引き締め』を一段と強化しようとしていることです。  
  これは、労働法制改悪による不正規労働者の増大と農業などの地場産業、中小自営業者の廃業などがすすみ、格差拡大社会の激化による生活保護の「需要増大」を抑えること。自治体の義務的経費である『扶助費』の抑制に狙いがあります。
  しかし、こうした政策は多数の国民に困難と絶望を押付けるもので、国民には受け入れられないものです。
 わたしは、今こそ生活保護制度を目的に沿って活かし、町民の生活を守り希望が育つまちづくりに取り組むよう求めるものです。服部町長に生活保護施策への対応について質問いたします。また、菰野町の生活保護制度取組みの現状について以下の質問をいたします。
1.町民の生活保護申請者数の状況と主な申請はどのような要因ですか。

2.生活保護世帯数、保護人員数の状況はどのようになっていますか。

服部忠行町長答弁

議員のご質問にもありますように、生活保護制度については、憲法25条に規定する理念に基づき国が生活に困窮する全ての国民にたいして、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行ない、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とすること。また、生活保護法第1条に規定する目的から、住民の生活と生存権を守るために生活保護制度を活用して、町民が安心して生活できるように、低所得者の生活を保障するための施策として、生活保護制度があります。
 生活保護法では、すべての人に健康で文化的な最低限度の生活を営むこととされていますので、食べて寝ていればいいというものではなく、生きがいや豊かさが感じられる暮らしをしていかなければならないと認識しています。
  しかし、社会生活を営む上で、突然に生活事態を脅かす病気や失業、商売の転廃業などがあります。その事により、収入の道が断たれるとたちまち最悪の生活危機に直面します。そうなったときのため、或いはそうならないように制度化されているものであり、そのことから、生活保護は国民生活「最後のセフテーネット」といわれています。 議員の申されます申請者数の状況でございますが、18年度については、4月から11月までの申請者数は11世帯であり、平均すると毎月1件程度になり、数的には前年度とほぼ同様であると県の福祉事務所より伺っています。
 申請者数としてはすくないように思われますが、申請に至るまでには行かず、生活保護を受けるための条件等の内容の間合せや今後のことについて、病気や高齢、失業などで収入が乏しく生活ができなくなった場合にどれぐらいの保障が受けられるか確認にこられる方もいます。そのことから、相談のみとなり保護の申請にいたらないケースが、数字的には確認できませんが少なくはありません。生活保護申請の要因としては、ケガ、病気などにより一時的に収入が途絶え、最低限度の生活ができなくなった方や高齢で年金収入がなく手持ち金が減少した方がほとんどであります。そのほかには、施設を退所して在宅生活をするために最低生活を営めない方、失業され寮から追い出された方などであります。

 2点目の生活保護世帯数世帯、保護人員数の状況については、先ほど申し上げました要因により保護を必要とする人やその扶養義務者または同居の親族等から申請がありますと、資産、資力、扶養、収入、支出等の家庭の状況を申告してもらいます。また、必要があれば調査をします。これに基づいて、生活保護法基準額表によって計算された最低生活基準額と、計算された収入額とを比較して、基準額との不足分が支給されます。なお、収入が基準額を上回ったり、要件を満たしていない時または確認できないときは保護を受けられません。尚生活保護の申請を受理しますと原則として30日以内に文書で通知される事になります。
  保護には、生活扶助、住宅扶助、教育扶助、介護扶助、医療扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8つの扶助がありまして、その世帯に人員、年齢、家賃などによって保護費は異なりますが、菰野町では、県の福祉事務所が個々のケースを個別に調査し、扶養基準により計算されるものです。
  菰野町における被保護者の実態ですが、12月1日現在で、101世帯が生活保護を受けられ、内訳は在宅が、64世帯、施設入所37世帯、生活扶助74世帯、医療扶助85世帯、住宅扶助43世帯、保護人数は123人となっております。

再質問1.生活保護の申請・相談にきた来訪者との「面接記録書」をもらさず記帳することが必要ですがどのように対応しているのか。

諸岡高幸福祉課長答弁
 
 現在記帳は義務づけはされていないが、記帳化については検討したいと思います。

再質問2.保護申請したが「却下」された。または、保護を受けていたが「停止」及び「廃止」された町民に対する事後指導・援助が必要と思うが、なされているか。

諸岡高幸福祉課長答弁 
「却下」または「停止」「廃止」については県も福祉事務所がおこない、通知はもらっている。事後指導は行なっていない。障害者の方などについては、相談・指導を行なっています。

2006年
12月議会

みねおか繁の一般質問の要旨

12月議会は4日〜22まで開催、12日に一般質問に立ちました。質問の要旨は以下の通りです。