私は日本共産党菰野町議員団を代表して質問いたします。
また、私は現在菰野町議会の図書館建設調査特別委員会の委員長を務めていることから、こうした立場も踏まえて質問をすすめさせていただきます。
私の質問は、石原正敬新町長の菰野町図書館建設「見直し」の考えを問うものです。
各自治体が公立図書館設置を重視し進めているなかで、菰野町民は当町がこうした施策が大変遅れていることに強よい不満があります。 公共図書館は、学校教育に劣らず社会教育の重要な機関としての機能を備えていますから、経済的発展のひずみから人間としてのモラルの低下を憂う社会にあって、相手を思いやる人間性を高め、知的文化を創造し育む空間と施設、こんな図書館の実現が待たれています。
図書館に備えられている書籍や資料は、町民の身の回りの日常生活や健康づくり、この地球を含めた大宇宙のこと、小さい幼児からお年寄りまで、誰もがあらゆる知識や情報、思想や感情にふれることができます。住民が地域の街づくりに必要な情報の取捨選択を手伝う司書が配置されます。地域文化を創造する拠点である図書館は、まさに人づくり、町づくり、文化づくりのセンターです。
多くの町民は、こうした豊かな機能を備えた図書館実現を願って運動しているのです。
ところが、こうした役割・機能を備えた図書館建設がやっと進められ住民の運動が実を結ぼうとしているさなかに、石原新町長の登場により、この図書館建設「見直し」が強引にもち込まれようとしています。この「見直し」は、町民の夢を育てる方向の反対に向けられているように思えます。
私も驚きましたが、この事態を受け多くの町民も大きなショックを受けています。
石原町長は所信表明で、図書館建設の「見直し」について、選挙を通じて町民から多様なご意見を頂戴した。議会で議論させて頂いた上で、町民に対して一定の方向性を示したいと述べました。
そこで私は先ず、図書館施設整備に対する今日までの住民の運動や議会、行政の取組みなどの経緯を振り返り、石原町長に格別の理解を求めるものです。石原町長はすでに教育長等から詳しく説明を受け経緯について理解されていると思いますが、事実認識を揃えるために紹介しておきたいと思います。
住民の運動ですが、20年前菰野町に、町づくり計画に位置づけられていた図書館建設の計画が白紙になりました。これを知った住民がたちあがり、昭和63年9月2504名の署名とともに町議会に請願が提出され、議会はこれを全会一致で採択しました。
こうした運動が広がる中で、菰野町が毎年実施していた町民アンケートでは、図書館建設を望む声がベスト1を占めていました。
最近においても、平成17年5月には、公民館サークル・子どもの本講座受講生一同30名による「お願いの一口メモ」の提出や、平成17年11月「けやき読書会」の署名258名による「図書館建設推進のお願い」の意見書が提出されています。
また、平成18年2月、公民館サークルから、「私たちが望む菰野町図書館」とのアンケートを集約した意見書が寄せられています。
紹介しますと●蔵書はしっかり確保、●ゆったりした子どもコーナの確保、●学習室の確保、視聴覚ルームを是非備えてほしい。●軽食コーナがあると1日勉強できる。
また、●図書館の立地は車を乗らない人も利用しやすい場所にしてほしい。などの意見です。こうした町民の粘り強い活動が町を動かしてきました。
議会では、こうした住民の声を受け、図書館建設を求める質問が始まりました。資料によると昭和58年に故宮崎浩議員が質問しています。 住民の請願署名が提出された昭和63年から平成9年までの10年間には毎年誰かが質問に立ちました。この議場にみえるだけでも間島末夫議員、中川哲雄議員、加藤昌行議員、星川よしのぶ議員、服部住雄議員、益田和代議員、黒田勝議員、千種敏治議員、出口利子議員、秦義文議員、伊藤泰範議員、進士尚義議員であります。私もこの間に6回質問に立ちましたが、これまでに18人議員が質問しています。
菰野町は、こうした住民の願いにおされ平成9年、菰野町図書館整備検討会を設置し検討を始めました。そして、平成12年3月「菰野町の図書館施設の整備の方向について」の報告書を提出しました。これを受けて菰野町は、平成16年8月事業費約28億円の「菰野町生涯学習施設整備方針」を発表し、国道306号線を挟んだ庁舎東側約4haの土地を確保しての事業をすすめました。しかし土地評価価格の下落などで一部地権者の理解が得られず、また、事業費が大きすぎるなどの批判もあり、事業凍結になりました。
教育委員会は、平成17年9月に改めて町民代表10名による菰野町図書館整備検討委員会を設置し、6回にわたる精力的な協議を経て規模の縮小と庁舎敷地内での建設による「図書館整備基本計画」を策定しました。
平成18年3月議会にこの「整備基本計画」が詳細な資料とともに提出されました。
町議会はこの基本計画と、その財源予算を認める決定を行なうとともに、図書館建設事業を具体化するための特別委員会を設置して、事業の検討・具体化を進めてきました。
現在私がこの特別委員会委員長の重責を担わせて頂いていますが、この間8回の委員会審議を開催しています。 先の12月議会では、9月と11月に開催された2回の特別委員会の審議経過を報告しましたが、9月には図書館建設の基本設計最終案の審議を行なったこと。11月には、基本設計の住民ワーキングの経過報告、特別委員会で出された意見要望を反映した実施設計、及び工事請負契約の締結議案の上程準備などの審議について報告し、議員各位の理解を頂いたところであります。
このような経緯を経て、昨年12月22日には、工事請負契約の締結議案が上程されました。本体建築工事は入札不調で再入札になりましたが、電機設備工事と機械設備工事の契約・締結の2議案を可決しています。 本体建築工事の再入札が1月25日に成立したことを受けて、町長選挙後の2月16日に契約締結議案が可決され、工事を発注しました。工事は平成20年1月31日までの工期で進んでいるところです
以上が図書館建設における住民や教育委員会、議会での取組についての概要です。
そこで石原正敬新町長にお尋ねいたしますが、町長は先の所信表明で図書館建設の工事が始まっているなかで「見直し」問題にふれ、今後議会での議論をした上で町民に対して一定の方向性を示したい。と表明しました。事は重大であります。 「見直し」をするからには、その合理的な理由と見直しの具体的な対案を町民に分かりやすく示す責任があります。そこで、具体的に質問します。
まず最初に、公立図書館に対する基本的認識ですが、図書館機能と役割について私は冒頭で述べました。石原町長は新聞報道によると「図書館は必要だと思います」とその必要性は認めておられます。しかし、「図書館は学校教育なのか社会教育なのか基礎自治体として精査したい」また、「保育園の横にあった方がという点からも見直したい」との認識・見解を示していますが、率直にいってビックリしています。おそらく「石原フアン」も驚いて見えるのではと考えますが、今日は議場であります。菰野町の最高責任者として公立図書館について基本的な認識、菰野町にふさわしい図書館の認識について答弁を求めます。
石原町長答弁=図書館は必要と思っており、否定はしていない。
今後一時中断を視野にいれ、住民負担なるべくかけないなかで、、社会的摩擦を生じさせない形で慎重に検討したい。
第2は、「無駄な経費の削減」は当然でありますが、石原町長は、石原まさたか後援会会報で「現在のぜいたくな図書館を見直さなければならないと思います」と書いています。具体的に「ぜいたくな図書館」という根拠と、それでは贅沢ではない図書館の実像はどのような規模・機能をさすのかお尋ねいたします。
石原町長答弁=ぜいたくかどうかは、選挙中住民から伺ったことがあり、今後本当に贅沢かどうかを含めて検討課題とさせていただきたい。
第3に、さらに「同会報」では「エレベーターが2台」存在していることにふれています。エレベーターについては、検討委員会で障害者やお年寄りが車椅子などで自由に利用できるバリアーフリーが完備した施設が必須との意見でした。しかも、防災対策上や要員の省力化など将来を展望し必要との判断ですが、私はもっともな見識と考えますが、石原町長は「エレベーター2台はぜいたくな施設」と考えておられるのか。菰野町の将来展望をも視野に入れた。責任ある見解を求めます。
石原町長答弁=図書館のバリアフリーが必要であることは承知している。エレベーターが2台か1台かという話ではなく、図書館の全体機能、経費の問題から再度、再考できると考えている。
第4に、図書館の維持管理費についてですが、図書館整備検討委員会が全国の4〜4.5万人未満の自治体の公共図書館について平成17年度の全国調査による資料が提出されていますが、この資料によると全国で4万人規模の町立図書館は10館です。その平均的な図書事業費は3,831万円です。
この10館に入る愛知県長久手町は4万1千人の町ですが、延床面積4200u、図書費7,954万円で運営しています。職員は専任職員5人を含め12人で運営しています。
また、大阪府熊取町では、4万3千人の人口ですが、3900uの規模で、図書費6,829万円ですが、職員は司書職員8人を含め17人で運営しています。
現在菰野町の図書室は、面積約300uで、平成19年度の図書館事業予算は3,105万円が計上されています。 建設される図書館の維持管理費が約7000万円と見込まれていますが、面積は現在図書室の8.5倍の大きさになり、IT機能の備えも必要で、維持管理費も検討委員会で真剣に検討され抑制されたものです。他の市町の図書館と比較しても抑制された管理費だと考えます。
町長はこの7千万円は「無駄な経費」と捉えているのでしょうか。見解を伺います。
石原町長答弁=維持管理費の問題は、図書館自体と全体の施設の維持管理費について、これから財政が厳しくなるとのトレンド(動向)の中で、どのような影響があるかを議論して検討したい。
第5に、町長が建設「見直し」を断行した場合に問題になるのは工事中断に伴う施工業者への損害補償であります。この金額は、町長はどれほどになると考えていますか。
また、その財源は町民が負担するのか、町民に負担を求めるのであれば、その出費は住民生活に必ず活かされる。活きた負担になるとの括弧とした説明が不可欠です。
従って、当然その次期と期間についての一定の見通しを町民に示し説明できなければ説明した事になりません。例えば、町長権力で行なう形式的なやり方は、貴方の所信表明と矛盾しますから、その方法も含めしっかりした答弁を求めます。
石原町長答弁=(中止による施工業者への)賠償金は住民負担をなるべくかけないなかで、社会的摩擦を生じない形で考えている。
第6に、最後になりますが、図書館建設は、住民代表の検討委員会で長期にわたり検討を積み重ね、菰野町にふさわしい施設として成案をいただき工事が進められています。
この建設工事は中断ではなく、計画通りすすめるとともに、この施設を活用し住民生活に役立つてる機能を充実させることです。
町の行政情報の公開や発信も含め、町づくりの拠点にふさわしい体制確保にこそ、勢力をかたむけるべきであります。石原町長の決断を求めます。
石原町長答弁=「見直し」のなかで検討したい。